セブンティーン・アゲイン
★★★★★
主演 ザック・エフロン
高校時代の一時の過ちを後悔し続けながら生きる中年・マイク。彼には妻と2人の子がいるが、妻とは昔のことを蒸し返しては喧嘩し、子供たちとは心が通わない日々を過ごしていた。
そんな彼は、ある時不思議な現象に巻き込まれ高校時代の姿に戻ってしまう。
これは神が与えたチャンスなのか。彼は高校生マークとして、妻や子供たちと接していく中で自分が見えていなかった家族の姿に気づいていく…
タイムスリップではなく、ただ若返るというものだがかなり妻や子供たちと密接に関わっていくのでそこが結構面白い。
ただの同級生やチームメイトなのに、親として接する様は非常に滑稽(笑)
また、歳を重ねたことによる自信や価値観が若者に与える影響はあながち馬鹿にできないと思える場面もしばしば
気楽に楽しめるコメディとして非常に良い作品だった
ボブという名の猫〜幸せのハイタッチ〜
★★★★★
ヤクに溺れた青年が一匹の猫と出会い、生きる喜び、人との繋がりを得ていくという実話に基づいた物語。
原作本はミリオンセラーを記録し、世界中で読まれている。
ボブとの出会いをきっかけに絶望の淵にいたジェームズが生きる希望とチャンスを得ていく様は非常に気持ちよく観ることができ、作品としてもよくできたサクセスストーリーになっている。人生にはいつだって予想がつかないできごとが待っている、そんなふうに思わせてくれる作品。
猫好きはもちろん、そうでない人でも十分に楽しめると思うので是非観て欲しい。
ちなみにボブを演じている猫は何匹かいるが、その中にはボブ本人もおり、ほとんどのシーンを彼が演じている。また物語の主人公であるジェームズ本人もカメオ出演している。
もしも昨日が選べたら
★★★★☆
家庭より仕事を優先させる男が何でも出来る万能リモコンを手に入れ、人生をボタン1つで操っていく様を描いたコメディ
中盤まではアダムお得意のコメディ調で、あまり気負わずに何気なく観ていたが終盤からのまさかの展開にいい意味で期待を裏切られた。
身近な人と過ごす時間の大切さとかけがえのなさに気づかされる一本
アマデウス
★★★★★
モーツァルトことヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの半生を描いた作品でローマ・オーストリアで宮廷学長を務めたアントニオ・サリエリの視点で語られている。
モーツァルトというと今でこそ数々の名曲で有名だが、彼が本当に評価されたのは彼の死後である。
この作品では神に与えられし才能とは裏腹に、惨めにひっそりとこの世から退場したモーツァルトの人生を描いている。
些か言い過ぎかもしれないが、この作品を通して感じるのはモーツァルトの曲のような華やかさとは真逆のものであり、ラストは悲壮感に溢れている。
モーツァルトの音楽が社会的な音楽のニーズに合っていなかったためにモーツァルトは徐々に虐げられていく中、最後までモーツァルトの音楽に感銘しモーツァルトの才能を認めていたサリエリ。
モーツァルトは才能を恐れ、モーツァルトの出世を画策したサリエリだったが皮肉にもモーツァルトが死ぬ直前まで信頼していた音楽家はサリエリただ1人だった。
サリエリは自らがしたことによってモーツァルトに恨まれていると思い込み、自殺まで試みるが果たして本当にモーツァルトは彼を恨んでいるだろうか(反語)
モーツァルトの代表曲とともに2人の男の人生を垣間見ることのできる大作
フェイスオフ
★★★★★
FBI捜査官のショーン・アーチャーは、6年前に息子を殺されて以来、テロリストのキャスター・トロイの行方を執念深く追っていたが、やがて彼が弟とともに空港から逃亡を図るとの情報を掴み、罠を張って激戦の末逮捕する。
ついに宿敵を逮捕したアーチャーだが、キャスターがロサンゼルスに細菌爆弾を仕掛けていたことが判明。キャスターは植物状態、彼の弟ポラックスは話をはぐらかし、爆弾の在り処を聞き出すことができない。苦慮した末アーチャーはキャスターの顔を自分に移植してキャスターになりすまし、ポラックスが収監されている刑務所に入獄して兄として情報を聞き出すことを考える。しかしそこにキャスターがアーチャーの顔を付けて現れた。
キャスターは麻酔切れとともに蘇生し、医者にアーチャーの顔を自分へ移植させたうえ、すべての関係者を抹殺してしまったのだ。彼は自分で仕掛けた爆弾を(アーチャーとして)自ら解除し英雄となっていた。刑務所を出ることもできず、自分の顔や地位、家族までも奪われたアーチャーは、キャスターに復讐をはたすべく脱獄し戦いを挑むことになる。(wikiより)
顔を入れ替えるというありそうでないなかなか大胆な発想は物語の導入として非常にわかりやすい。
(いくら植物状態とはいえ、凶悪犯に1人も監視をつけてないのは些か不自然に感じるが…)
序盤で主人公の同僚や関係者が容赦なく殺されることで物語は一気に緊迫感を増すことになる。
しかし意外にも、アーチャーに扮したキャスターは良き夫としてアーチャーの家族へ接し、ユーモアがあり仕事ができる男を演じるのだ…
それはまさに本当のアーチャーが周りから求められていた姿であり、誰もアーチャーの中身が別人などと疑うことなどしなかった(上司のラザロはアーチャー(キャスター)のあまりの仕事ぶりに疑ったがこれは嫉妬によるものだろう)
そのことが余計に「この先どうなるの!?」とハラハラさせる
この映画、物語の大半を悪役の顔をした主人公が頑張るので終わった後に非常に複雑な気持ちになる(笑)だが、そういう所も含めて普通の正義vs悪を映画とはまた違った見応えがあった。
ジョン・ウー監督なだけあってアクションも素晴らしい。
少し変わった映画を観てハラハラしたい時におすすめの1本